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上の写真は昨日の治療中、患者さんのストレスを読んで出た2つの言葉です。
感情療法では患者さんの症状に関わるストレスをリセットする際、主に付箋に書き出したものを使用するのですが、写真は実際に治療に使ったものを撮影しています。

写真で見る私の字は・・・上手くないですね(苦笑

 

まず、2つのストレスを比べてみましょう。

  1. これ以上仕事量が増えたら、もう大変なことになるな!
  2. これより仕事増えると、一体どうなっちゃうんだ?

の2つですね。

患者さんはこの2つを見て、
「なんだか同じ意味のように見えるんですが」
と言われました。

この2つの言葉、あまり考えずに読むと意味の違いに気づきにくいんですが、全く違う意味を表しています。
それは「恐れ」と「不安」との違いです。

 

1番目を詳しく表現すると、
「今現在でも十分忙しいのに、これ以上仕事が増えたとしたら処理が追いつかなくなって、大変なことになって私が困ると思う」
のようになります。

つまり、「忙しくなるのが怖い」です。
これは恐れを表しています。

一方、2番めを同じように表現するとしたら、
「今現在でも十分忙しいのに、今以上に仕事が増えたとしたら、一体私やそれを取り囲む状態は、どうなってしまうのか予想がつかない」
となるでしょう。

なので、「忙しくなったら、先が見えなくなる」となりますね。
と、こちらは不安を表しています。

「恐れ」と「不安」は違う感情だということです。
多くの人は心配・恐れ・不安をごっちゃにして考えてしまいますが、この3つは違う感情なのがポイントなんですね。

 

因みに、もしも3つ目の感情として「心配」が出てきたとしたら、
「これ以上仕事が増えたら、果して私は耐えられるだろうか?」
という表現になるでしょうか。

ストレスとしての「心配」を考えてみると、
「私には耐えられる自信がない」
と定義できます。

例えば「病気のわが子のことが心配」だという状況であれば、
「我が子の体を思う気持ちが強すぎて、私は耐えられる自信がない」
のようになるでしょうね。

 

恐らく普段の会話なら、どうでも良い差かもしれません。
でも治療というレベルになると、「本当は何に反応しているストレスなのか」を見つける際に重要なポイントになりますし、症状との繋がりを紐解くヒントにもなるわけなんですね。

ストレスと臓器と筋肉と経絡のネットワークを詳しく調べ、どうしてこのような症状が出ているのかを分析することで、「私は一体何に困っているのか」を明確にします。

よく、
「どう説明して良いか、うまく言えないのですが」
と相談されることがありますが、ちゃんと体を通して「本当に言いたいこと」は伝わっていますのでご安心下さい。

「何だかよく分からないけど、ストレスで困っていると思う」というような方も、お気軽にご相談下さい。
あなたの言葉の補足分は体がちゃんと教えてくれますから、安心して何でもどうぞ。